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留学生が日本を嫌いになる日がくる
留学生が日本を嫌いになる日がくる
こんにちは、JapanLIFEを運営しているMOLEの岡崎(@okatom33_zak)です。
最近では、東京のどこに行っても海外の人がいるような時代になりましたね。
先月、京都に行った時には、神社などの観光地では、日本人の方が少ない状態で、
日本にいるのに私が海外にきているような感覚になりました。
絶賛英語を勉強中の僕にとっては、日常的に英語が聞こえてくる国になったのでとても勉強になっています。
2008年、「留学生30万人計画」策定
2008年文部科学省が「留学生30万人計画」を策定し、2020年までに留学生が30万人を目指しはじめ、年々訪日留学生が増えています。
この勢いですと、2017年現在26.7万人まで増えているので、2020年までに30万人になりそうですね。
どんな国の留学生が多いかというと、東京で生活しているとだいたい想像はつきますが、40%以上が中国人ですね。
次にベトナム・ネパール・韓国・台湾などのアジア諸国が多いようです。
外国人留学生在籍状況調査 – JASSO
https://www.jasso.go.jp/about/statistics/intl_student_e/index.html
平成29年度外国人留学生在籍状況調査結果:
https://www.jasso.go.jp/about/statistics/intl_student_e/2017/__icsFiles/afieldfile/2018/02/23/data17.pdf
「留学生30万人計画」とは
さて、「留学生30万人計画」についてもう少し深堀してみましょう。
WHY:なぜ「留学生30万人計画」を策定したか
文部科学省のページには
日本を世界により開かれた国とし、アジア、世界との間のヒト、モノ、カネ、情報の流れを拡大する「グローバル戦略」
とあります。まとめると以下の二つの目的があるかと思います。
- 優秀な留学生に日本の学校にきてもらい、日本の教育機関の国際競争力を高めること
- 優秀な留学生が、日本の企業に就職すること
HOW:どうやって「留学生30万人計画」を達成するか
(1)日本留学への誘い−日本留学の動機づけとワンストップサービスの展開−
(2)入試・入学・入国の入り口の改善−日本留学の円滑化−
(3)大学等のグローバル化の推進−魅力ある大学づくり−
(4)受入れ環境づくり−安心して勉学に専念できる環境への取組−
(5)卒業・修了後の社会の受入れの推進−社会のグローバル化−
とあります。入り口から出口(就職)までサポートするということですね。
「留学生30万人計画」骨子の策定について:文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/07/08080109.htm
「留学生30万人計画」を策定しよかったこと
私もある教育機関で非常勤講師をさせてもらっており、さまざまな留学生と接する機会があるのですが、
留学生の中に、ずば抜けて優秀な学生が数名おり、この子たちが日本の企業に就職したら、活躍するんだろうなあと感じています。
また、基本的にすべての留学生が、「日本語」「英語」「自分の母国語」の3言語を話すことができます。
日本企業のグローバル展開の際に活躍してくれそうな若者たちです。個人的にとても期待しています。
「留学生30万人計画」の課題
「留学生30万人計画」を進めてきて出てきた課題・今後想定される課題などはあるのでしょうか。
ニュースなどで留学生の質の低下が言われていますね。
「留学生30万人計画」が策定され、日本へ留学するハードルが下げられたことにより、
「学び」にくるていで、「出稼ぎ」にきている学生が増えたことによる質の低下かと思います。
これはなぜ起きているのかというと、アジア諸外国に比べると日本の物価は高いです。
例えば、ベトナムの平均月収は3-5万と言われている中で、日本で学校に行きながらアルバイトをし、給与の10万円のうち3-4万円は仕送りに使えそうですね。
また、「留学生30万人計画」を策定し、日本の留学するハードルが下がったことにより、日本へ留学させるために借金をさせたりするようなブローカーたちもいるようです。
留学生の悩み
JapanLIFEをスタートした理由とも重なるのですが、留学生の悩みを聞いてると共通して持っている悩みがあり、
半分以上は卒業したら母国に帰りたいと言ってました。
- 日本人の友達がなかなかできない
- 良いアルバイトが見つからない
- 家賃が高い
日本人の友達がなかなかできない
一つ目の悩みは、コミュニケーションの壁です。
日本人はなかなか心を開きにくいと言われてるように、日本語は話せると言ってもやはりイントネーションの違いや、言い間違いがある外国人の人とは積極的にコミュニケーションを取らないようです。悲しいですね。。せっかく希望を持って日本にきているのに、コミュニケーションの問題で母国に帰らせてしまうのはとても申し訳ない気持ちになります。
良いアルバイトが見つからない
二つ目は、仕事・アルバイトに関する悩みです。
留学生は、1週に28時間以内ならアルバイトをすることができます。
コンビニや夜の飲食店にいくと留学生と思われるような若者が働いてますよね。
コンビニは比較的時給が高いのやってると思うのですが、せっかく日本にきているので、
個人的には仕事に活かせるスキルを習得できるインターンに参加してほしいです。
ただインターンを探すためのサービス・教育機関からの斡旋などもないのが現実です。
資格外活動の許可(入管法第19条) | 入国管理局
http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/zairyuu/shikakugai.html
家賃が高い
三つ目は、住む家に関する悩みです。
東京は世界でも家賃が高い都市です。学生が暮らすには大変ですね。。
また、大手賃貸紹介サービスなどを見ると、まず「外国人OK」かどうかの表記がなかったりで、探すのも大変です。
でも中には、保証人不要だったり、二人入居可能の家や安価なシェアハウスなどもあります。
留学生におすすめな家を探すためのサービスがないのも課題です。
世界で最も家賃が高い21都市
https://www.businessinsider.jp/post-33653
さいごに
「留学生30万人計画」が策定され、良い面も悪い面もありますが、確実に留学生が増えています。
その中で、せっかく日本にきたのに「日本人の友達がなかなかできない」「良いアルバイトが見つからない」「家賃が高い」というような生活面での悩みのせいで、
「日本を嫌いになったり」、母国に帰る人が少しでも減るような日本になればいいなと思いJapanLIFEをはじめました。
よりたくさんの留学生・訪日外国人の方が悩みを解決できるサービスを作りますのでご期待ください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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